松田紗織
(平成24年9月14日付 産経新聞朝刊)
北朝鮮が、日本人拉致を認めてから10年がたつ。5人の被害者が帰国したときは、国中が衝撃を受け、北朝鮮の非道な行為に怒りを爆発させた。
5人の被害者は当初、一時帰国の予定だったが、世論の高まりを受けて永久帰国することになり、家族も日本へ連れ帰ることができた。しかし、その後の10年間は、1人の被害者も帰国させることができずにいる。家族も高齢になり、これ以上、解決に時間をかけるわけにはいかない。再び国民が拉致問題への関心を高め、解決に向けて声を上げるべきではないか。
拉致問題は、自分たちには解決する力がないと思っている人も多いと思う。しかし、5人の被害者が帰国できたのは、私たちの大きな怒りや関心があったからこそだった。
今も各地で拉致問題を考えるイベントが開催されている。この問題を風化させないために、一人でも多くイベントに参加してほしいと思う。
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