top of page
検索


「お世話になりました。行ってきます」北朝鮮工作母船追跡事案(第11話)
伊藤祐靖 「お世話になりました。行ってきます」北朝鮮工作母船追跡事案(第11話) 能登半島沖事案の数日後、「みょうこう」は母港である舞鶴に停泊していた。 私は、その中にある司令室に向かった。 「みょうこう航海長入ります」 通常、航海長が司令室に入ることはありえない。司令とは、艦長を指揮する立場の人である。艦長を飛び越して司令に直訴しようとしていた。 能登半島沖での工作母船は、立入検査隊の出撃直前に再び急発進し、航空部隊をも巻き込んだ追跡劇のすえ、北朝鮮へと逃げおおせていた。平成11年3月24日06:07の作戦中止命令は、私に任務失敗という一生ぬぐうことができぬ汚点を引き摺っていくことを義務づけた。その時の、小さな蛇行を切りながら北朝鮮方面に消えて行く不審船の後ろ姿は、この網膜から絶対に消えることはない。この手であそこにいた奴ら全員を仕とめるまで、心から楽しいと思うこともなければ、心底笑えることなどあり得ない。私の個人的な激情はいいとして、何より、部下の「重たすぎるお願い」を引き受けた時にこの胸に湧き上がった「いいのか、これで? つい、見と

wix rbra
11月29日読了時間: 5分


「お世話になりました。行ってきます」北朝鮮工作母船追跡事案(第10話)
あの船は、日本人を連れ去ろうとしている可能性があるんだ。その船に我々が乗り込んで行って連れて帰って来る。

wix rbra
10月28日読了時間: 7分


「お世話になりました。行ってきます」北朝鮮工作母船追跡事案(第9話)
「苗頭(びょうどう)正中(せいちゅう)、遠(えん)50」艦長は、「不審船の船体中央部の遠方50mに弾着させよ」と指示した。

wix rbra
9月27日読了時間: 6分


「お世話になりました。行ってきます」北朝鮮工作母船追跡事案(第8話)
伊藤祐靖 「お世話になりました。行ってきます」北朝鮮工作母船追跡事案(第8話) 眩んだ目が再び闇に慣れてくると不審船が見えてきた。 「セーフ」 そう呟きながら、自然に両手は野球の審判がするセーフのようなジェスチャーをしていた。パーフェクトな射撃だった。不審船のピッタリ後方...

wix rbra
8月31日読了時間: 6分


「お世話になりました。行ってきます」北朝鮮工作母船追跡事案(第7話)
真っ暗で静まりかえった艦橋に戦闘射撃の号令を流し始めた。
「戦闘右砲戦、同航のエコー目標」
「せんとう、みぎ、ほ~せん……」

wix rbra
7月27日読了時間: 7分


「お世話になりました。行ってきます」北朝鮮工作母船追跡事案(第6話)
保安庁の船は反転し、帰って行った。その船尾灯はあっという間に見えなくなった。私と艦長は、途方に暮れて見つめ合っていた。

wix rbra
6月30日読了時間: 6分


「お世話になりました。行ってきます」北朝鮮工作母船追跡事案(第5話)
「航海長操艦!!」と艦長が怒鳴った。物見遊山で艦橋に居た私であったが急に操艦者の変更を命じられた。

wix rbra
5月31日読了時間: 5分


「お世話になりました。行ってきます」北朝鮮工作母船追跡事案(第4話)
「お世話になりました。行ってきます」北朝鮮工作母船追跡事案(第4話) 伊藤祐靖 「どの船だ!?」 漁船は、真艦首500mにいる。(これしかね~だろ、来るぞ、来るぞ、あの“せりふ”) 「ど~すんだ、航海長」 艦長は、そんなことは言わなかった。興奮はしていたが冷静だった。 ...

wix rbra
4月26日読了時間: 6分


「お世話になりました。行ってきます」北朝鮮工作母船追跡事案(第3話)
「お世話になりました。行ってきます」 伊藤祐靖 「この話、親父に言うたか?」 「艦長には、まだ報告しておりません」CICの若い士官は、あまり艦長と話をしたくないので、私から艦長に言って欲しいという感じだった。 「あ、そう。俺から言うとく」...

wix rbra
3月30日読了時間: 6分


「お世話になりました。行ってきます」北朝鮮工作母船追跡事案(第2話)
「水道を出た。航海保安用具収め」
航海保安とは、狭い水道等を通過するときに下令するもので、急ブレーキとして錨をいつでも投入できる状態にして、見張りを強化することである。

wix rbra
2月24日読了時間: 6分


「お世話になりました。行ってきます」北朝鮮工作母船追跡事案(第1話)
イージス艦「みょうこう」の航海長だった私は、母港である舞鶴の本屋にいた。

wix rbra
1月13日読了時間: 4分


人生で4番目(に苦しい作戦)16最終回
伊藤祐靖 「ちっちぇ~」あの大きく、ずっしりと重かった国旗は、途方もなく小さかった。そして軽々と悠々と翻っていた。 しかし、美しかった。 美的感覚など全くない私だが、そう感じた。教育とか習慣によって植え付けられたものではなく、そのとき初めて沸き上がった感覚だった。...

wix rbra
2014年12月27日読了時間: 3分
bottom of page









